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2011/10/10

Giant Seek R2で来る秋の秋保大滝

体育の日に秋保大滝に来ている。無論、先日の定義山に続いて自転車でだ。GPSの記録では、ちょうど32km走ってきたようだ。定義山よりわずかに近い。
植物園脇に駐めて、いざ大滝見物へ出発だ。

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今は、大滝の滝壺に降り、戻ってきて、展望所の横にある不動茶屋で一服している。あんこ餅、冷抹茶、三角油揚げてりやきを頼み、油揚げは時間を置いてから持ってきてもらうように頼んだ。
あんこ餅は既に一つ手をつけた後。左は冷抹茶、ガムシロップ、ストロー付きとは驚いた。
太田とうふ店の油揚げ。ここの油揚げも美味い。大根とネギ、鰹節が載っており、右のつゆを掛けて食べろと言われた。

などと暢気にやっていると地震である。不動茶屋がガタガタ揺れ動いた。地震速報では、久しぶりのM6レベル、福島沖が震源らしい。・・・確認するとM5.6、福島、宮城の最大震度は4、ここら辺りは3くらいだったようだ。まだまだ大ナマズは落ち着いてはくれない。

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いつもシャッターの閉まった姿しか見ていなかった。なかなか悪くない感じだ。
落ち着いた店内。テーブルにはステンドグラスのライトが置いてあった。
この不動茶屋はこれまでも何度か入ろうと思ったが、その度に開いていなくて、結局今回が初めてである。中は意外と落ち着いた空間となっている。値段はどれもいい値段だが、太田とうふ店の店だけあって油揚げは美味い。

実は走ってくる途中で太田とうふ店に寄り、青ばた豆乳を飲んではきたのだ。帰りにも寄るつもりでいる。竹豆腐や油揚げなど家への土産を買うつもりなのだ。

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滝はなかなか見事なものであった。前に来た時は滝壺に降りる道が通行止めになっていて、降りられなかったので、不動茶屋同様滝壺も今度が初めてだったのだが、そこそこ険しい階段を下りていくと、マイナスイオンを大量発生させる轟く瀑布があった。
上から見るとこう。紅葉が始まっている。
滝壺へ向かう。
急な階段を降りる。前を行くおばちゃんはかなり大変そうだ。
到着。マイナスイオン大量発生。
振り返れば静かな渓谷の趣。

2011/10/03

Giant Seek R2で久しぶりに来た定義山

秋の日の定義門前。出発して約2時間、11時着である。平日でもあり、まだ人は少ない。
9/22 台風翌日の雨模様の日
先月、家の者を連れて定義山に来た折、(何と)三角油揚げの豆腐屋が新しくなっていたり、(残念なことに)来る途中のジェラート屋が閉店していたりと幾つか気になる変化が目についたのである。思えば、前回自転車をこいで来たのは、もう2年も前だ。震災もあり不景気もあり、記憶は変わっていないが、実際の有様はまるっきり変わっていないという方がおかしかろう。
というわけで、来ないでいた間の変化の有様をもう少し見たかったということがあり、また車で来て久しぶりに食べた定義とうふ店の揚げたて三角油揚げが滅法美味かったということがあり、そしてせっかく気候が自転車に向いてきたというのにタイヤを替えてからまだ一度も遠出していないということもあり、諸々の理由から近い内に改めて自転車で来ようと思ったのである。

それでやって来た。

今は晴れ上がった秋空の下、五重塔横のベンチで定義清水館自慢の焼きめしを頬ばっている。
空が青い



本当なら、"Patisserie-Soleil"でケーキセットを頼んで、いつもの外テーブルに座り、好きなタルトにコーヒーで、隣の清水館の食事処から(なぜかいつも)流れてくる北島三郎に否応もなく耳を傾けながら、一杯二杯とコーヒーをお代わりしては、のんびりこれを打っているはずだったのだが、変化はここにも及んでいたのである。つまり店がなくなっていた。
何と潰れたのか。それにしても誰が戸を開けているのだろう?
正確には、開いていたが中身がなくなっていた。定義門前では唯一まともにコーヒーが飲める店だったが、何とも残念なことである。秋のいい日和に食堂や座敷でという気にもならないので、仕方もなくベンチで日向ぼっこである。
日差しがちょうどいい。暑くもなく寒くもない。

無論、三角油揚げは食べた。こちらは店舗こそ変われ、なくなる恐れはないだろう。ここがなくなる時は、定義山門前商店街壊滅の時だ。
これなら軽井沢でもOKか?以前の店も味わい深かったが。

店が新しくなり、心なしか油の風味が上がったような気がしないでもない。以前よりも軽くなって、優しい甘みが感じられるようだ。この間もそう感じた。揚げ油を変えたのか、それとも休日でないぶん立て込んでいないからか。
やはり揚げ立てでないといけない。家でお土産用を焼いても、この軽やかさが出ないのだ。



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近くの道は亀裂や段差もなく綺麗だった。この辺りは地盤が堅いのであろう。ちなみに写真のこの道は走りやすそうでいて微妙にのぼり勾配があり、視覚と脚の感覚のずれに微妙な違和感を感じる。スピードは出そうで今一つ出ない。当然ながら、逆に帰りは颯爽と快適である。
少し日が陰ると物寂しい秋の気配が漂う。電線の上には鴉が。

定義如来まであと2km。黄金色の田んぼ。稲は刈られているところとそうでないところと8:2といったところか。
さて、肝心の自転車の方だが、こちらの調子はなかなか良かった。2年前と比べて変わっているのは4箇所(ペダル、グリップ、サイドバー、タイヤ)程度だが、身に馴染んだ分もあってか、かなり快適に走ってこられた。ここまで往路約35km、先月換えたばかりのタイヤ(Continental Grand Prix 4000 S)のおかげでこぎ味は軽く、乗り味は意外にもそこそこ柔らかく、以前履いてきたタイヤ(ただのGrand Prix)より随分楽であった。高低差は500m程度で、登りには内側に逆さに着けたサイドバーがかなり効いた。フラットハンドルの弱点は順手握りのせいで生じる上体の力のロスだが、それがこの小さな逆付けサイドバーのおかげで解消する。言わば擬似ドロップハンドル状態を作るわけで、そうなると腕の引きを十分に活用することができるようになる。本当のドロップハンドルには当然及ばないが、高速巡航時や登坂時には大変重宝する。
普段は通勤に活躍している我が愛車。
パンクをしても、暗くなっても、外にとめても大丈夫である。
色々つけているがどれも簡単に取り外すことができる。
(大倉ダムの上で一休み。向こうにはダム湖が広がっている。)

ちなみに2年前はこんな感じである。
すっきりしているし、チェーン周りなどがきれいだ。

更に前だと
純正シートは青く、シートポストは銀だった。

更に遡ると
シートポストと同じくハンドル周りも銀、サドル同様グリップも青、タイヤはMaxxisの32c、その他。
これが買った当初のオリジナルの姿であった。

2009/11/07

Giant Seek R2 : 立冬、新ホイールで来る今年3度目の定義山


定義山まで後2km、実はホイールが新しくなっている。

新しいホイールの試走を兼ねて、またまた定義山にやって来たのである。慣らしということもあろうから、今回は55号の山越えルートを取らずにほぼ直通バスと同じ広い道を来てみた。前回来てから早3週間、立冬の紅葉や如何というわけでもあったが、見頃は過ぎてもまだ楽しむことは出来るようである。

舗装し直したばかりの定義に行く道、名残の紅葉。冴え冴えとした鮮やかには欠けるが、まだ大丈夫。


天気が良く、参道は賑わっている。


先ずは御参りを済ます。諸々問題がありそうな頭には念入りに線香の煙を浴びておく。


当然三角油揚げは食す。七味は多めにかける。豆乳も飲む。お土産も買う。

例によって、カフェを兼ねたケーキ屋"Patisserie-Soleil"の外の席に座ってこれを書いている。またも無花果のタルトのケーキセットを頼み、またもコーヒーをおかわりし、またも隣の清水館からはエンドレスに北島三郎が聞こえてくるのである。

今度は食べる前に1枚。その時々色々と盛り付けられるらしい。
前回と異なるのはタルトの無花果が今回は煮たものになっていること(生のほうが好みだがさすがに止むを得ない。生無花果の季節は過ぎたのである)、天気が良く人が多くて隣卓に客がいること、隣り奥の清水館からはサブちゃんの歌声のみならず(心なしかボリュームも高いが)、客寄せの声までが(こんにちはーっ、いらっしゃいませーっ)盛んに聞こえてくることである。今は、タクシーを待つばあさんが私のテーブルの椅子に一言の断りもなく座っている。疲れた脚を休めるのであろう。思いがけぬ相席となった。再び席の選択を誤った気もしないではないが、こんなに天気が好いのだから、やはり席は外であろう。もっとも店の人によると先日寒かった日にはもう雪が降ったのだそうだ。ここに自転車を漕いで来られるのも後わずかであろう。今日は暖かくても(直射は熱いくらいであるが)、やはり冬が来たのである。

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さて、肝心のホイールである。MavicのOpen ProとShimanoのDeore XT M756、Sapimのスポークで手組みを頼んだ新ホイールはなかなかに良いようだ。スプロケットも換えたので新しいギア比にまだ慣れぬが、漕ぎ出しには充実感があり、回転が実に滑らかである。剛性も十分なようであるし、なだらかな下りなどはスピードの乗りが格別である。ここまで上ってきて、帰り道がいよいよ楽しみとなった。


 先日1日に出来て来たばかりのホイールを履いてきた。タイヤはContinentalのGrand Prixである。


無論、帰りにはまたポポロでジェラートを舐めていくのである。

塩釜の藻塩を使っているという塩ソフトが美味い。ジェラートは食感がややガサつくが、味はまずまずである。


2009/10/17

10月半ば、Giant Seek R2で行く2度目の定義山


定義まであと2km
揚げたての熱々に七味と醤油をかけ、店先の路上でかぶりつく定義名物三角油揚げの旨さが思い出され、まだ紅葉には早いのだが、片道2時間強をかけて再び定義山まで漕いで来たのである。家を出たのが10時、県道55号を使い一山越えて到着したのが12時15分である。


正面より山門を望む
天気の良い秋の土曜であるから参道の賑わいもなかなかであるが、しかし混みすぎているわけでもない。いい時にやって来たようだ。今は御参りを終え、一通りぶらついて、目的であった油揚げを食い(家への土産も買い)、些か痛くなった尻休めをかねて一休みしているところである。


"Patisserie-Soleil"
私は今、和一色の門前の店の中の洋一点、唯一のコジャレたケーキ店"Patisserie-Soleil"の外テーブルに落ち着いて(店の中と外に席が4つ程ある)、ちゃんと一皿として盛りつけられた無花果のタルトをコーヒーのセットで味わいながらこれを書いている。

ホイップクリームに苺ののった軽めのワッフルに自慢のパウンドケーキも添えられて、ソースもかけられている(いた)。主役の方も香ばしく固めに焼かれた土台に甘すぎないクリームと柔らかで甘酸っぱい無花果がのり、きちっとした手作りで予想以上に美味い。コーヒーは並だが、これでセット600円也はお得だ。コーヒーのおかわりは150円である。


写真を撮ったのは食べた後...
店内ではトトロのオーケストラ編曲が静かに流れている。少し奥の定義清水館からは(前回と同様)ひたすら北島三郎が聞こえている。宿の主人がファンなのであろう。サブちゃんの歌声がエンドレスに澄んだ秋の空に吸い込まれていく。席の選択を誤った気がしないでもないが、気持ちのいい秋の日は外であろう。


紅葉の中の五重塔

もう少し休んで3時になったら出発しよう。途中、大倉ダムを過ぎたところにあるポポロなる店でジェラートを舐めて帰るつもりだ。

2009/07/25

自転車通勤とGiant Seek R2 : タイヤの交換と交換用ホイールの検討


Giant Seek R2に乗り始めて4ヶ月余り、この間に3度(も)のパンクを経験したことは結果として悪いことではなかった。当然考えておくべきだったタイヤやホイールの性質について考えることになったというのが1つ、パンク修理やチューブ、タイヤの交換といった自転車に乗る人間が先ずは心得ておくべき基本技術習得の実地訓練になったというのがもう1つの理由である。3度のパンクは(遂に3度を経て)私のようなずぼらでわがままな者にも、否応なく必要な諸作業を強いたわけである。ホイールを外させ、チューブやタイヤやリムテープを交換させ、結果、我がSeek R2は今や両輪ともまるっきり新しいタイヤ(Continental Ultra GatorSkin 700*25c)を履いている。

実にそのおかげであろうか。それ以来、道具としてのSeek R2に対する愛着がぐんと増した気がしている。教本片手にホイールを外し、リムテープを換え、チューブを換え、タイヤを換えとあれこれしているうちに、わずかに残っていたスポーツバイクに対する遠慮のようなものは消えて、必要とあらば自らいじって調整する身近な道具となった気がするのだ。




さて、結果として自転車と私の関係を一歩進めてくれた、そのパンクではある。

自転車通勤者として、これは確かにそのまま放っておくわけにはいかぬものであった。2月半ばにSeek R2を買い求めて以来、2、3、4月と格別何事もなく過ごしたのであったが、5月の連休最終日にパンクを喫してからは、どういう具合かパンクづいて、6月は13日、27日と続けざまであった。幸いどちらも通勤時ではなく、特に予定もない休日だったからまだよかったのだが、普通に走って2ヶ月足らずで3度(フロント2、リア1)というのはいかにも多すぎた。平日でも休日でもパンクの不安を抱えて走行するのは愉快なものではないし、そもそもこれでは安んじて自転車通勤を続けるのが困難である。というわけで、これは是非とも原因を究明し、必要な対策を講じざるべからずと思われたわけであった。


原因と言えば、前々から気になることがないでもなかったのだ。(3度の内、初めのものは単なるリム打ちパンクであったが、後の2回はどちらも尖ったガラスや金属の微小片を知らぬ間に拾っていたことによる貫通パンクなのであった。)出来合いで着いていた台湾製のMaxxisのColumbiere (700×32)は本来ロード用のタイヤらしく、わずかに入っている斜めラインを除けばほぼスリックと言っていいものだったが、ゴムやコンパウンドの性質のせいか接地面が柔らかで、クロスバイク用に32mmと幅広なこともあってか路上の異物を非常に拾いやすかったのである。石や金属やガラスなどのかけらがどうもくっつきやすく、くっつきやすければ当然離れにくくもあって、タイヤ表面についた微小片の中にはそのまま落ちずに喰い込んでくるものもあった。表面に喰い込んでもそのままなら大したこともないような、ごくちっぽけな微小片なのだが、小さいながら(或いは小さいが故に)ものによってはタイヤが転がるうちに表面コンパウンドからタイヤ内部に棘のように潜り込むのではないかと気になっていたのである。最初は路面に当たってカツカツ音もするが、ゴムに呑み込まれてしまえば音は消える。乗っている方はタイヤの回転でうまい具合に飛んでいったのだろうぐらいに考えて、まあ大丈夫と高をくくって走り続ける。その間に小さな異物は気づかれぬままにタイヤ内部に埋まって身を潜め、ある程度以上大きな圧力が加われば、いつでもタイヤゴムを貫いてチューブを傷つけんと密かに機会をうかがっているのではあるまいかと疑われた。そうであればこれは一種の感応式爆弾と言ってよく、棘に圧力がかかりグッと押されてわずかでもタイヤの裏側まで通ってしまえば、もうそれで終わりだ。チューブはほんの一刺しで傷ついてしまう。

先月13日のリアタイヤのパンクは、スーパーの駐車場から歩道に出る、自転車用に設けられた階段2段分の勾配をゆっくりと下りた時であった。27日のフロントのパンクは、押しボタン式信号機のところで信号が替わるのを待っていて、さて替わったというので一段分高い歩道から横断歩道にゆっくりと下りた時である。共通しているのはそこそこの勾配をゆっくり下りたという点で、考えられる可能性は3つであった。下りきってタイヤにグイッと圧力がかかったところで、

  1. ちょうどそこにあった尖った何かを踏み抜いた。
  2. 直前にタイヤが拾い、そのままわずかに突き刺さっていたかけらが一気に押し込まれた。
  3. 既に以前からタイヤ内部に埋もれ潜んでいた微小片の尖端が圧力を受けて遂にチューブに達した。

さて、どれであったろうか。いずれにしてもその時まで私は不心得にも携帯ポンプはおろか、換えチューブも、パンク修理キットも持ってはいなかったのである。幸い現場は店こそ違え、両日とも自転車屋の近くで、不幸中の幸いそのまま店に担ぎ込んだのであったが、店では微小な尖った何かがチューブに穴を開けたらしいと確認されただけで、残念ながら穴を開けた異物の発見、特定には至らなかった。1ならば(運が悪いのか、不注意なのかはさておいて)まあ仕方のないことだが、2、3ならば路上ゴミを拾いやすいタイヤの性質によるところが大きく、3は特に危惧された。そうであればタイヤを換えぬ限り今後も同じようなパンクが繰り返し起きる可能性が高い。私も2度目の13日時点ではまだ余裕があったのだが、わずか2週間後の27日の3度目となると強い危機感と不安を覚えざるを得なかった。

というわけで、3度目のパンク修理の間、修理を頼んだ店に並ぶ自転車やパーツ類を眺めながら考えたのである。

タイヤはパンクするものではある。当然だ。しかし、しやすいとなれば別であろう。このタイヤはどうもパンクしやすい。この調子でパンクした日には大変だ。まだ1000キロと乗っていないが、もう交換するべきだろうか?

タイヤとは何か?自転車にとってのタイヤとは、我々にとってみれば靴のようなものであろう。ならば、一年中同じものを履き続けるのは、かえっておかしいとも言える。靴はその都度履き替えるもので、取り替えの利かない足の裏の皮ではない。天候や気候に応じて、また目的地や用途、路面状況や靴の状態に応じて、相応のものを選んで履くのが普通だ。当然その方が合理的だし、安全でもある。靴自体も長持ちする。ならばである。自転車でタイヤを、年がら年中同じままに履き続け、履き潰すまでそのままというのも随分おかしなことには違いない。車でさえ冬にはスタッドレスに履き替えるのだ。肉体の延長たる道具としては、よほど我々の足に近い自転車なのだから、普通に靴を履き替えるように、日常的にタイヤを履き替えてもいいわけではあろう。いや、履き替えるべきではないか。

ここまで考えは進んだが、まだ修理が済まないので、店内をぶらつきながら更に考えた。

我々の靴が自転車のタイヤならば、足は自転車のホイールであろう。脚はフロントフォークやフレームに当たろうか。人の自由度が靴の交換までであることを考えれば、足も脚も換えることのできる自転車の自由度はかなり高い。さて、そうすれば我々が靴を履き替えるのは、自転車の場合タイヤではなく、むしろホイールごと履き替える姿に近いように思えてきた。タイヤそのものの交換は出発前の作業としては些か手間がかかり過ぎる。ホイールごと換えるのであれば、自転車をひっくり返せばすぐに済むではないか。それぞれ性質の違うタイヤとホイールが2、3種類あればよいかな。パンクせずに急ぎたい通勤時、思い切って遠出をする休日、近所での買い物、舗装路以外の悪路走行、雨、雪、冬の凍結路、目的や状況に応じた適正な組み合わせで適正な走行が可能となるのに違いない。これは悪くはない考えだ。

ここまで考えても、まだ修理は終わらない。どうもてこずっているようだ。私の考えは遂に具体的な領域に入り込んだ。

数種類ずつと言っても、実際はメインとサブの2つがあればホイールは足りよう。(3組目は我が財布が許すまい。)さて、ではこれは具体的にどのように可能だろうか?我がSeek R2は700cのホイールを履いてはいるが、フレームのエンド幅がMTB仕様の135mmで通常の130mmではない。おまけにディスクブレーキだ。ということは即ち、

  • 選択肢の豊富な700cのロード用完組みホイールはことごとく使えない。
  • 反面、MTB用の26インチホイールならそのまま使うことができる。
  • 選択はディスクブレーキ対応ホイールに限られてくるが、Vブレーキやサイドプルブレーキのようにホイール交換の度にブレーキを調整する手間がないから、必要に応じて履き替えようという当初の目的にはかなっている。

ということになる。
さて、700cと26インチ、どちらがよいか。スピードなら700、冬のことを考えれば26だが。朝のスピード・アップもいい。冬の通勤の安定も確保したい。エンド幅が135mmで径が700、しかもディスクブレーキ対応というのはさてどれほどあるものだろう。26インチも悪くはない。そもそも完組みがなければ手組みという手もあるぞ。う〜む。

結論が出ぬまま修理は終わったのだが、結局、パンク問題の解決と通勤時のスピード・アップを目論んでタイヤは交換することにしたのである。そのまま店ではタイヤレバーと携帯ポンプを購入し、家にもどってWiggleでタイヤを注文した。

Seek R2の出来合いのホイールはAlexrimsのAce-18で、リムの内側の溝幅は16.5mmである。その1.4~2.3倍までが適当なタイヤ幅だという計算に従えば、25~37cまでのタイヤの装着が可能であった。32を履いていて32というのも面白みがないので、色気を出してやや細身の25と28cの2種のタイヤ(ContinentalのUltra GatorSkinとGrand Prix 4-Season)と予備を含めて5本のチューブを求めた。 品物は程なくして無事にポーツマスから届き、100£余りの買い物に関税もかからなかった。




タイヤが届き、それではいざと休みの日に初めてタイヤ交換を敢行したのだが、初めてにしては意外にもすんなりうまくいって、そうして今日に至ったわけである。

交換したタイヤの効果は実に大きかった。細くした分、総じてギア1段分は優に軽くなったし、Maxxisで気になっていた路上の異物の噛み込みは見事になくなって、気がつけば、しばらく悩まされたパンクの不安からフッと解放されていたのである。その名の通りUltra GatorSkinの皮は丈夫で、接地面もサイドも十二分に強く、乗っていてもまずパンクする気がしない。この差は心理的にも大きくて、この安心感だけでも交換した甲斐はあったと思えるほどである。

※交換後、取り出した元のチューブをふと見ると、35~43c用のチューブであった。これではキツキツだったに違いない。(Giantよ、どうか適正サイズのチューブを入れてくれ。)


取り替えて使おうというホイールの件は目下、心楽しく検討中である。秋に気候がよくなった頃、新しいホイールでツーリングができるといいだろうか。

2009/06/20

自転車通勤とGiant Seek R2 : エアロバーを取り付ける

MTBを700c化したようなアグレッシブな街乗り車で、決して高速巡航を前提にしているわけではない我がGiant Seek R2ではあるが、それでも通勤時それなりの高速巡航性を求めたかった私は、ステムをひっくり返してハンドル位置を下げ、長めのバーエンドバーをハンドル中央寄りに取り付けることで、ひとまず期待通りの効果を上げることができた。順手で握らざるを得ないフラットバーハンドルでは難しい自然な前傾姿勢と腕の強力な引き付けが可能となったから、力のロスが大幅に減って巡航速度を上げることができたわけである。うまくおさまった猫のように背中を丸め、変に肘を開く必要もなく、両腕を適度に曲げて、縦にハンドルを握る姿勢のなんと無理なく快適で心地よいことよ。

これで話が終わってもいいのであるが、この心地よさに味をしめた(例によってあまり加減を知らぬ)私は、その体勢を更に推し進めてやろうと今度はエアロバー(BBBの安い物)を取り付けてみることにした。

トライアルでもトライアスロンでもなく、ただ通勤のためだけのエアロバーである。通勤特化型のエアロバーなど耳にしたこともなく、クロスバイクにエアロバーというのもスニーカーにスパイクを付けるかのようで多少の違和感も覚えぬではなかったが、それはそれ、スタイルより実、バランス感覚より好奇心をとることとした。一言で言えば、ただやってみたかったのである。

私が通う朝の通勤コースは、その行程のほぼ6割を5車線(上り3、下り2)の幹線道路が占めているのだが、その内上りの1車線が朝だけバス専用となる。だから、我々自転車組はその端を走ることができるのである。バス専用車線だけに一部のクソッタレな(失礼)不心得車両を除けばバスとスクーター類ばかりであるから、空気はよろしくないが(バスのディーゼルの排気ガスをもろに浴びぬように気をつけなければならない)、混み合うことの多い横の上り2車線を尻目に、我々はひたすらこぎ進めることができる。そしてそんな道を朝、我が不徳の致すところで時間に追われて走っているうちに、いつの間にかそこを目一杯走ることが眼目となったのである。無論、そうしなければならぬ理由は特段あるわけではない。勿論、前方に快適に疾走しているスポーツバイクを見つけたからといってシャカリキに追いかけねばならぬ理由もないわけだが、なぜかボールを転がされた犬、棒を投げられた犬のように猛然と追いかけてしまうのである。時に追いつき、時に追い越し、時に追いつけず、 時に突き離されと色々だが、いずれにしても私は朝から大汗をかき、中年おやじの新陳代謝は大いに亢進するのである。(これで空気さえよければ健康的な朝の運動とも言えるのだが。帰りは排ガスを避けるために道を変えるようにしている。)

通販で取り寄せたが、取り付けは簡単でアーレンキー1本で足りた。付けてみると見た目の印象は一変し、
以前が小牛なら、

今度は牡鹿、

鹿の角(Hirschgeweih)であり、

或いは夜間防空戦闘機(Uhu)であった。

上体はさすがにずいぶんと寝て、ハンドルにかぶさるようであったが、慣れてしまえば問題のない範囲ではあった。腰にぶち当たっていた空気が切り裂かれて空気抵抗は減り、ペダルを回す脚にもかなり力が入る。体を折って懸命にこぐものだから、呼吸はせわしくなり、心拍数も上がって、それだけの負担もあるわけだが、速いことは速くなった。(おまけに、これは全く当初の意図の外だったが、きつい登り坂が大いに上りやすくなった。)
心配されたのは体勢が体勢だけに尻の痛みや尿道付近の痺れの問題であったが、我が尻もサドルになじんだのか、これもエアロバーの姿勢に慣れる頃には特に違和感もなく平気になっていた。

見た目が大仰なのと重量増、ライト類の設置など問題がないわけではないが、前のバーエンドバー同様、このエアロバーも悪くはなかったようだ。高速巡航性ばかりではない。スピード以外でもエアロバーがありがたいと思ったこともあった。

休日に張り切ってそれなりの距離を走りに出かけた時のことである。この日は初めから少々遠出のつもりでいたから、楽なはずの前傾の緩い普段の姿勢で走り続けていたのだが、そろそろ2時間になろうかという頃、ずっと順手で腕を突っ張っていたせいか、遂に肩や首の辺りが痛くなってきたのである。そうなるともう全体のバランスまで崩れて尻まで痛くなる始末。元気までなくなってきて、帰り路が心配になってきた。休憩に適した場所もなく、それらしい所までそのまましばらく走ろうかと、他にしようもないので仕方なくエアロバー体勢に姿勢を変えてみたのだが、これが思いがけず救いとなったわけである。初めは痛みをこらえエッチラオッチラこいでいただけだったのだが、そのうちスムーズに脚が回るようになってきて、いつの間にか肩の痛みも尻の痛みも消えていたのである。思いがけず調子を取り戻した私はそのままスピードを上げてこぎ続け、時に自動車と競いまでして、結局4時間に及ぶサイクリングを終えることができた。

まあ、これはエアロバー故というのではなくて、体の一部に負担が掛かり続けていた姿勢を改めたことによるのでもあろうが、それでも仮に普通にハンドルの両脇にバーエンドを立てていただけだったら、ああうまくは痛みが解消されることもなかったのではないだろうか。Seek R2には切らなければ標準で600mmのハンドルがついているのだが、この幅で両脇のバーエンドを握っても腕が広がりすぎてよろしくないのである(腕と胸が苦しくなる)。なんやかんやでハンドルを握る腕の幅は肩幅位が一番楽であるし、握る手は縦が楽である。エアロバーで上体や腕が最も望ましい状態に収まったというのではないのだが、それでも低くしたフラットバーを順手握りで腕を突っ張って上体を支え、首を肩にめり込ませているよりは何層倍もよかったのである。距離が短ければ何がどうでも左程のこともないが、ある程度以上の距離でハンドル周りの設定がまずいと苦痛は非常に大きくなると知れたのであった。普段、片道10km程度の通勤では、それが少々の違和感程度で看過されていたのだったが、長く乗った結果それでは済まなくなったのである。適切な姿勢が確保されているか、いないかで体への負担の多寡は驚くほど違ってくるものらしい。上体の適度な前傾を保証する、適度な幅、適度な高さ、適度な距離の縦握りでないと長距離は無理だと思われたわけであった。

私は適当に走りながら、適当に自転車をいじり、子供のようにあれこれと学んでいる。試行錯誤や無知故の愚かな行為から知れたことの多くは、分かっている者にはごくつまらない類の事柄なのだが、自分自身の身をもって知ること自体に些かなりの価値もあろうかと我が愚を慰めている次第だ。

さて、次は何を、どう変えてみようか。なかなか懲りぬのである。


s.自転車通勤とGiant Seek R2:初めてのパンクとバーエンドの取り付けなど (2009/5/23)